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インドは「仮想通貨を禁止」するのか〜政府が目指す仮想通貨の未来〜

Kayo Osumi
Kayo Osumi
2018/2/8

日々、仮想通貨に関するニュースは大きく話題になっています。

 

先日、コインチェックにあったNEM(580億円分相当)がハッキングされたことで、さまざまな報道が日本であり「仮想通貨」のワードが広く知れ渡ったのではないでしょうか。

 

インドで仮想通貨のトレンドはどうなのか?という話もよく聞かれますが、実はインドでも仮想通貨に関するニュースが連日報道されています。

 

直近のものではCCNによるこちらのニュース

India’s Government Ramps Up Scrutiny of Cryptocurrency Payments

 
インド・Jaitley財務相は、インド政府は仮想通貨を法定通貨と見なしておらず、これを用いた決済を排除するため、あらゆる措置を講じると演説しました。
 
 
予算発表直後、政府は仮想通貨が違法な取引に使用されていないか調査し、2018年3月末までに報告書を提出するとしています。
 
 
 
インドのインターネットとモバイル協会(IAMAI)のBlockchain and Cryptocurrency Committee(BACC)の責任者であるAjeet Khuranaは、インドで仮想通貨に対する正しい認識を広めたいと考えています。
 
 
財務大臣のコメントに続いて、Khuranaは「仮想通貨に関して、少なくとも国家予算の演説内で言及したこと嬉しい」と語りました。
 
 
 
「それは正しい方向への一歩だと認識しています。財務大臣は、仮想通貨が合法ではないと言うことは、完全に論理的な話です。日本を除いたすべての国がこの姿勢をとっています。
 
これは、仮想通貨の取引が違法であるということを意味するものではなく、市場にある他の投資のように、仮想通貨には独自のリスクが伴うということを指します。」
 
 
 
インドではこうした予算発表の2月1日後「財務大臣が仮想通貨が違法だと述べている」と勘違いした投資家の中で騒動が起こりました。
 
Khuranaは、政府が取っている正しいスタンスを、苛立った仮想通貨投資家や仮想通貨熱を持つバイヤーに呼びかけています。
 
 

「大臣の声明に対する周囲からのひどい反応と、結果的にBitcoinの価格が下落したのは、インドにおけるBitcoin認識の欠如に起因する可能性があります。

現在、インドのBitcoinという用語の一般的な理解はとても薄く、技術に興味を持っているが、十分に理解していない人がたくさんいる印象です。」とKhuranaはコメントしました。

 

仮想通貨利用者は増加傾向

現在、インドの仮想通貨による取引量は増加しています。公式の数字はありませんが、Khuranaによると、現在規制が入っているインドの銀行を通じて取引を行う人は、少なくとも500万人いると推測されています。

 IMAAIは、Zebpay、Unocoin、Coinsecure、Coinome、Bitxoxoなどのインドの仮想通貨市場で、毎日のユーザーが増えていると報告しているほか、業界初の試みの一つとして、教育ビデオや読書資料などのユーザー意識向上プログラムにも注力しています。

またIAMAIは、理解度を高めるため、業界専門家とユーザーのオンラインチャットのコースも準備中。

「技術、セキュリティ、プライバシーなど、Bitcoinにはさまざまな側面があります。よりよく理解し、取引中に正しい意思決定を下すためには、Bitcoinのあらゆる面を意識することが重要です」とKhuranaは述べています。

 

業界での連携

業界で連携する動きとして、インドのDigital and Blockchain Foundation(DABFI)とIAMAIは2017年11月に合併し、インドにおけるブロックチェーン技術の普及とインドでの仮想通貨のためのアドボカシープラットフォームを構築しました。

http://bwdisrupt.businessworld.in/article/DABFI-Merges-with-IAMAI-to-Represent-Blockchain-Startups-in-India/09-11-2017-131164/

 

 

Unocoin、Zebpay、Coinsecure(DABFIの創設メンバー)など、インドのいくつかの主要なBitcoin取引所は、IAMAIのFintech Councilに所属しています。

Zebpayの共同設立者であり、新たに設立されたのFintech Council代表であるSandeep Goenkaは

「現在の政府は理解があり、革命的技術を開発する人々にとっては歓迎すべき変化であります。

システムを強化する最も理想的な方法は、承認された銀行チャネルを使用して新規顧客を獲得し、Bitcoin取引を正当化することです。

インド最大のBitcoin取引所はこの方向性に向けて動いており、正しい利用のために、正しいステップを踏んでいく必要があります。」

と述べています。

 

上記の状況からも、現在は法定通貨としては認めていないものの、今後の利用に関しては前向きであると言えます。

技術への理解を促進する動き等、正しい教育が広まれば、インドの仮想通貨利用者は大幅に増えるでしょう。

日本と比べると既にキャッシュレス化が進んでいるインド。更には地域間での貧困問題を抱えるインドにとっては、仮想通貨は大きな社会変革の一歩となりうる可能性が大幅にあります。

今後の動向にも注目です。